教 育 長 答 弁

 二−10 教育行政

 安田議員のご質問にお答えいたします。

 最初に、消費生活に関する教育ということでお尋ねがありました。

 安田議員がおっしゃるように、近年、さまざまな消費生活というか、契約をめぐるトラブル
とか詐欺的なことが起こっておりますし、増えてきていると思っております。私も一人の親と
してまず考えますのに、やはり家庭でしっかりと子供たちに教えることが必要であると思って
おりますが、学校教育の場でもそういったことを教えることは必要なことだと思っております。

 消費者教育についての時間の設定については、それぞれの学校で工夫して取り組んでい
るところでありますが、小学校とか中学校では、やはり児童生徒の理解に合わせて家庭科
や社会科の中で消費者問題について学習しております。とりわけ間もなく実社会へ旅立っ
ていったり、一人で生活を始める高校生にとっては、ますます大切なことになると思ってお
ります。

 高等学校では、金融経済の仕組みとか消費者の保護とか責任など、消費生活にかかわ
る問題というのは、家庭科とか公民科で教えております。私たちが高校生のころと違いまし
て、平成元年から家庭科が男女とも必修になっておりまして、すべての生徒が学ぶ体制と
なっております。学校によっては家庭科とか商業科をより専門的に学ぶ学校もありますの
で、そういったところでは、さらに学習を深めているところでございます。

 ただ、こういった教科の授業だけでなくて、学校によってではありますけれども、授業以外
の教育活動で、外部の専門家を招いて、例えば消費生活センターでありますとか弁護士で
ありますとかそういった方を招いて、トラブルの防止とか世の中の危険な仕組み、そういっ
たことに巻き込まれないようなことをテーマとして講演会なども開催いたしております。

 消費者教育というのは重要であると認識しております。家庭でもぜひ日々の出来事を通
じて、ローンであるとか、子供がカードを持つ際にカードの効用など、そういったことを親子
でよく話し合っていただきたいと思いますし、学校でも、安田議員がおっしゃるように、消費
者教育について、賢い消費者を育成することのに努めていきたいと思っております。


 次に、米子白鳳高等学校に関連してのお尋ねがありました。

 教育委員会では、時代や社会の変化、今の子供たちの状況や少子化といったことを踏ま
えながら、新しいタイプの学校でありますとか学科を設置するなど改革を進めてきておりま
す。この中の一貫として、定時制・通信制課程の充実に取り組んでおります。

 従来、定時制・通信制課程については、働きながら学ぶ青少年の学習機会の確保という
のが第一義的でありましたが、生徒個々に違う学ぶ意欲にこたえるために、例えば自分の
ペースで自分を見つめながら学びたい生徒でありますとか、何らかの理由で高校を卒業し
ていないけれども、もう一度高校に入学して卒業を目指そうという生徒を受けとめる必要が
ありまして、そういった役割を今定時制・通信制課程の中にも入れているところでございま
す。

 鳥取に鳥取緑風高校を開校いたしました。そして、県の西部地区において、ご質問にあ
りました米子白鳳高等学校について、今議会に県立高等学校の設置条例の一部改正を
提案させていただいておりまして、来年の4月の開校を目指しているところでございます。

 本来、学校教育では、一人一人の児童生徒が生き生きと楽しく学校に通って、豊かな人
間性や社会性を身につけていく、そういったことだと思っておりますが、高等学校でもこういっ
た視点で、それぞれの学校の特色を伸ばしていきたいと思っております。そうした中で、やっ
り自分のペースで学びたいとか、あるいはもう一度やり直したいという子供たちもありまして、
そういった子供たちの気持ちにこたえるために、従来の高校よりは少し柔軟でゆったりとし
た教育活動を行うことができるような学校を設置していくことも、今の状況では必要であると
考えております。

 今、米子白鳳高等学校につきましては、開設に向けて準備しておりまして、地域の方々と
お話したり、あるいは中学校の訪問でありますとか進学説明会等でも説明をいたしておりま
す。新しい高校への期待というのも感じているということを、職員の方から聞いております。

 教育内容でありますとかカリキュラムについては、今検討を進めているところでありまして、
基礎基本を大切にした指導を行う、社会人の力をかりながら体験学習とか地域との交流を
行う、教育相談体制を充実させる、そういったような一人一人の生徒を大切にするような学
校をつくっていきたいと考えております。




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